Lostbert No.3 人智統合真国シン 紅の月下美人 セイバー ★4
FGO(フェイトグランドオーダー)のサーヴァント「蘭陵王」の元ネタに関する書籍や映画などを紹介しています。間違いがありましたらご指摘いただけると嬉しいです。また、書籍の感想やお勧めの書籍や映画があれば、ぜひお知らせください。
蘭陵王はこんな人物
蘭陵王、蘭陵武王または羅陵王の王号で知られる高長恭(541~573)は、中国・南北朝時代の北斉の皇族。美男子として知られ、「その美貌が兵たちの士気を下げることを恐れ、常に仮面をつけて戦っていた」という伝説が生まれる。勇猛な武将でありながら、清廉潔白な人物だったが、主君の皇帝、後主(高緯)に疎まれ毒を賜り自害したことから悲運の武将として、語り継がれることとなる。
564年、北周が兵を発して洛陽を包囲した時、蘭陵王が援軍を率い城門に到着した際、敵ではないかと門を開けなかった。蘭陵王が兜を脱ぎ顔を晒したところ、類稀なる美貌に蘭陵王だと悟った門兵が扉を開いた。蘭陵王は、無事包囲を破って洛陽の解放に貢献したという話が、仮面の逸話につながったとみられている。(参考:ウィキペディア)
蘭陵王関連書籍
蘭陵王
田中 芳樹 /文春文庫
蘭陵王を主人公にした長編歴史小説。舞にも取り上げられる有名なエピソードでありながら、蘭陵王を主役に据えた小説はあまりみかけません。作者自身も、彼について書かれたものがあまりに少ないため、いつか自分で、と思っていたそうです。道姑(女性の道士)の徐月琴の視点から、蘭陵王の生涯を描いています。
蘭陵王
三島由紀夫 /新潮文庫
三島由紀夫が1969年に陸上自衛隊富士学校で行った楯の会の訓練時のエピソードを描いた短編小説。蘭陵王そのものではなく、雅楽の「蘭陵王」が登場する。演習を終えた夏の夜、1人の学生が奏でる横笛「蘭陵王」が聞こえてきた。短編集「鍵のかかる部屋」に収録されています。
中国史書入門 現代語訳 北斉書
氣賀澤保規/大陸文庫
2021年3月発売の書籍で、まだ目にしていないのですが、帯を見てくださいw 中国の王朝の正史24書「二十四史」の現代語訳「中国史書入門」シリーズの「北斉書」の初の現代語訳とのこと。原文と現代語訳が対照でき、コラム、地図や系図などの資料も豊富で、6600円とお高いですが、北斉通になれそうな。
蘭陵王関連映画
蘭陵王
CALAMITY JANE 1953年 / 監督:デヴィッド・バトラー
中国、台湾で高い視聴率を上げたTVドラマ。歴史劇、ではなく、蘭陵王と天女の血を継ぐ舞女雪舞との愛、2人い嫉妬する周の武帝という恋愛ドラマです。蘭陵王を演じるのは、「王の後宮」「美人心計」のウィリアム・フォン。派手で艶やかな色使い、どこかで見た感じだな、と思ったら、蜷川実花がキービジュアルを担当してました。
蘭陵王妃~王と皇帝に愛された女~
こちらも三角関係の恋愛ドラマ。南北朝時代。ある密命を受けた元清鎖は、北周皇帝の弟・宇文邕に嫁ぐ。彼女はかつて、宇文邕の宿敵である北斉の将軍・蘭陵王の恋人だった。蘭陵王を演じるのは、台湾の人気アイドルユニット「AK」のアンディ・チェン。
雅楽の世界 ~越天楽・蘭陵王~」
これはCDですが、下に動画を張っておきます。男性がこの舞を舞うときは蘭陵王の伝説に則して竜頭を模した仮面を用います。タイトル曲以外にもよく知られる11曲を収録。

「源氏物語」をマンガ化した「あさきゆめみし」に雅楽「蘭陵王」の舞に関する印象的な場面があるのですが、そのシーンは原作には登場しないんですよ。

朝顔の君のエピソードですね。幼いころ、母親が深夜1人「蘭陵王」を舞うのを見て、貞淑な妻という仮面をつけて、嫉妬心や怒りなど心の内を隠していたことを知り「結婚」に疑問を持つようになるというシーンです。

あまりにうまくはまっているので、原作にあると思い込んでました。蘭陵王と聞くと、今もこの場面を思い出してしまうくらい……。
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