メディア

キャスター ★3

FGO(Fate/Grand Order)のサーヴァント「メディア」の元ネタに関する書籍や映画などを紹介しています。間違いがありましたらご指摘いただけると嬉しいです。また、書籍の感想やお勧めの書籍や映画があれば、ぜひお知らせください。

メディアリリィ
リリィ

私メディアについては「ギリシャ・ローマ神話」ページやイアソン様のページも参考にしてくださいね。

メディアはこんな人物

ギリシア神話に登場するコルキス(現在のジョージア西部)の王アイエーテースの娘。ヘカテー神殿に仕える巫女でもあり、ヘカテーの魔術に長けている。同じくヘカテーの魔女キルケーは叔母にあたる。アルゴナイタイ(アルゴノーツ)に乗り、伝説の黄金の羊の毛皮を求めてやってきたイアソンに心を奪われ、彼に結婚を条件に金羊毛皮を手に入れる手引きをしてともに逃亡。追っ手を引き離すため、連れていた幼い弟を殺して海に投げ捨てたり、毛皮を持ち帰っても王位を譲らなかったイオルコスの王を殺害するなどイアソンを盲信し付き従うが、のちにイアソンの裏切りに遭うことに。

しだいにメディアを疎ましく感じ始めたイアソンは、メディアを離縁し、コリントスの王女グラウケと婚約。メディアはグラウケに毒薬を仕込んだ衣装を贈り、父親のコリントス王ともども焼き殺し、イアソンとの子供2人も手にかけたうえ、龍の車でアテナイへ向かった(エウリピデスの創作という説も)。そののち、アテナイの王アイゲウスと結婚し子供をもうける。そこにアイゲウスの子テセウスが訪ねてきたことからテセウス殺害を計画するが失敗し、追放されたという(参考:ウィキペディア

メディア関連書籍

ギリシア神話を知っていますか 
阿刀田 高 / 新潮文庫
有名だが全部を読むのは難しい古典を分かりやすく解説し、著名なエピソードをかいつまんで紹介する阿刀田高の「知っていますかシリーズ」。本書でも、そもそもギリシャ神話って?というところから分かりやすく解説。FGOがらみのエピソードは、メディアの物語以外は、アキレス腱の逸話とアルゴノーツでヘラクレスくらいなのが残念。同じ阿刀田作品の中では「私のギリシア神話」がより多くのキャラクターが登場します。


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マンガ ギリシア神話〈6〉激情の王女メデイア 
里中 満智子 / 中公文庫
今では大学で教鞭をとる里中満智子氏による全8巻のシリーズの6巻がメディアについての巻。メディアの残虐な行動を「自分を愛してくれているからだ」と自分を納得させようとする、イアソンの心境に説得力がありました。イアソンとの子供を殺し、アテーナイへ向かった後についても紹介しています。


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ギリシア悲劇〈3〉エウリピデス〈上〉 
エウリピデス (著), 松平 千秋 (訳)/ ちくま文庫
古代ギリシアの劇作家エウリピデス作のギリシア悲劇。アルゴノーツ冒険譚後、イアソンの裏切りにあったメディアの悲劇を描く。日本では「王女メディア」のタイトルで知られ、蜷川幸雄氏の演出が有名ですね。本書ではほかに「ヘラクレス」「ヘラクレスの子供たち」「アンドロマケ(ヘクトールの妻)」など全10篇の作品を収録。



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怖い絵 死と乙女篇
中野 京子 / 角川文庫
ドラクロワ「怒れるメディア」を取り上げています。コリントスの王女グラウケに心変わりしたイアソンに激怒し、イアソンとの間に生まれた二人の子供に手をかけようとする場面を描いた作品。この絵について、著者の中野氏が調査を行ったところ、「子供を守ろうとする母親」という回答が多かったというエピソードをこちらで記していていて面白い。この本では、ルーベンスの「メドゥーサの頭部」も紹介。


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アルゴナウティカ 
アポロニオス/京都大学学術出版会
メディア怖い女だな……とくらい気持ちになった方にはアポーローニオスの叙事詩「アルゴナウティカ」を。そもそもメディアの恋心には神々の思惑が働いていた(ヘラの頼みでアフロディーテの名を受けたエロスの矢によって、イアソンに恋するようになってしまった)点や、戦場での弟殺し(ここでは兄殺し)がメディアでよるものではないというお話になっています。印象でいえば、リリイとメディアの間くらいの印象でしょうか。「乙女」と何度も出てきますし「彼は私に巡りあうためにコルキスへ来た」とか乙女な思い込みもあります。ただし「歌」なので、読みやすいかというか難しいんですが。私は旧約の講談社学術文庫のほうで読んだので特に、だとは思います。


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管理人
管理人

ゼウスがエウロペに授けたといわれる青銅の巨人タロス(タロース)も、メディアの知恵で倒すことができました

メディア関連映画

王女メディア
Medea 1969年 / 監督:ピエル・パオロ・パゾリーニ

エウリピデスによるメディアのコリントスでの物語を劇化したギリシア悲劇をパゾリーニが映画化。メディアを演じるのは映画初主演のプリマドンナ、マリア・カラスですが、劇中では歌いません。映画出演は、ちょうどカラスがオナシスと別れた時期で、ドキュメンタリー映画「私は、マリア・カラス」で、この(メディアの)演技が好評なら女優としてやっていきたいというような話をしていましたが、映画は興行的にはイマイチで、カラスが再び映画に出演することはありませんでした。


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メディア
Medea 1988年 / 監督:ラース・フォン・トリアー
ラース・フォン・トリアー監督作ではいつもどんより重い気持ちになるので、この監督でこの題材では見る前から陰鬱な気持が押し寄せてきますが、その意味では期待にたがわない作品といえます。テレビ映画作品だったためか、70分と長くないのが救いです。

 


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アルゴノーツ 伝説の冒険者たち
JASON AND THE ARGONAUTS 2000年 / 監督:ニック・ウィリング
米ホールマーク製作のTVムービー。ギリシャ神話というより、冒険物語になってます。お茶の間向けなので、ジェイソン(イアソン)とメディアの冒険の後(の悲惨な結末)は描かれておらず、敵を倒して希望に満ちたところで終わります。メディアによる弟殺し〈映画内では兄)もナシ。メディアを演じるのは、TV「スタートレック:エンタープライズ」シリーズで、バルカン人トゥポル役で知られるジョリーン・ブラロック。こんな感じです(IMDB)


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アルゴ探検隊の大冒険
JASON AND THE ARGONAUTS 1963年 / 監督:ドン・チャフェイ
上記作品の元、レイ・ハリーハウゼンによる1963年の特撮映画。メディアを演じたナンシー・コバックは、セクシーです。途中厚塗りメイクで摩訶不思議な踊りのシーン(ヘカテーを祀る踊りだと思いますが)あり。

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