第2部1章 アナスタシア キャスター ★５
FGO（Fate/Grand Order）のサーヴァント「アナスタシア」の元ネタに関する書籍や映画などを紹介しています。間違いがありましたらご指摘いただけると嬉しいです。また、書籍の感想やお勧めの書籍や映画があれば、ぜひお知らせください。
アナスタシアはこんな人物
アナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノヴァ（1901－1918）。ロシアのロマノフ王朝最後の皇帝ニコライ2世とアレクサンドラ皇后の第四皇女。1917年の二月革命で成立した臨時政府によって捕らえられ、翌1918年、家族ともども17歳で銃殺される。生存説が根強く、のちにアナスタシアを名乗る女性が多くあらわれた。また、その生存説を元にした映画も制作される。（参考：ウィキペディア）
アナスタシア関連書籍
残念ながらニコライ二世やアナスタシアに関する書籍は現在は廃刊となっているものがほとんどです。世界史のシリーズもののロシア編が中心になりますがご紹介。ちなみにイヴァン雷帝は、ロマノフ王朝の前になります。「ベルばら」の池田理代子の「オルフェウスの窓」は、ドイツの音楽学校で出会った3人の若者の運命を描く大作ですが、第3部の舞台はロシア。ニコライ二世やラスプーチンが登場します。
興亡の世界史 ロシア・ロマノフ王朝の大地
土肥 恒之 ／ 講談社学術文庫
ロマノフ王朝の300年を中心としたロシア史。1章ではロマノフ王朝以前の9世紀のリューリク朝、13世紀のモンゴルの侵攻、イヴァン雷帝などを取り上げ、最終章の9章では、10月革命からソ連崩壊までを解説。ロシアの歴史をざっと知りたいときに。
名画で読み解く ロマノフ家 12の物語
中野京子／ 光文社新書
「怖い絵」の中野京子氏による」「名画で読み解く」シリーズ。シリーズものですが、上記よりもグンと読みやすいロシア史です。300年の歴史を12枚の絵画から読み解きます。ボリス・クストーディエフ「皇帝ニコライ二世」、クロカーチェヴァ・エレーナ・ニカンドロヴナ「ラスプーチン」が該当の章になります。
ロマノフの十字架
ロバート・マセロ／竹書房文庫
ロシア帝国最後の皇帝ニコライ二世の皇女アナスタシアに託されたラスプーチンの呪われた十字架と共に、永久凍土の中から100年前の死のウィルスが蘇る――。ロシア革命勃発直後の物語と現代の物語が交互に描かれる。もちろんフィクションですが、100年前にスペイン風邪が猛威をふるったこと、アナスタシア生存説などが絡んでいるので、まるっきりの絵空事と思わせない。歴史ミステリー＋パンデミックサスペンスといった趣向です。上下2巻。
皇女アナスタシアの真実
柘植 久慶 ／集英社文庫
日本人の著者によるアンナ・アンダーソンについての伝記？ミステリー。実際に米国でアンナに会った著者は、彼女は本物だと確信。細かな事実と大胆な解釈で、アナスタシア（アンナ・アンダーソン）の生涯を追う。「アンナ・アンダーソンはアナスタシアである」という説が正しいという前提で、さまざまな謎を解明しているので真偽のほどは、やはりなんともいえませんね。具体的な資料の記載や参考文献なども明記がないので、「ノンフォクションノベル」という呼び方が正しい感じです。
アナスタシア関連映画
映像作品は基本的にアナスタシア生存伝説をモチーフにしたものがほとんど。ブロードウェイミュージカルにもなっています。
追想
Anastasia 1955年 ／ 監督：アナトール・リトヴァーク
アナスタシア生存説をもとにした1955年の映画。10月革命から10年。記憶喪失の女性を行方不明の皇女に仕立てて、ロマノフ家の財産をせしめようとしたロシアの元将軍。だがその女性は実は本物のアナスタシアだった。程なく2人は恋に落ちる――。アナスタシアを演じたイングリッド・バーグマンはこの作品で二度目のオスカー受賞。
アナスタシア
Anastasia 1997年 ／ 監督：ドン・ブルース、ゲイリー・ゴールドマン
20世紀フォックス初のアニメーション作品。上記の映画「追想」をふまえているが、アニメらしく、ストーリーを改変。邪悪な魔法使いラスプーチンの呪いによりロシア革命が勃発、アナスタシアは逃げる途中で記憶を失う。その後、皇太后が賞金をかけて皇女を探しており――というストーリー。アナスタシアの声を演じたのは、メグ・ライアン、子供の頃のアナスタシアは、キルスティン・ダンスト。ラス・プーチンの声はクロストファー・ロイド（バック・トゥ・ザ・フューチャーのドク）。
アナスタシア
上記のアニメを原案としたブロードウェイミュージカルが誕生。そのCDです。ちなみに、日本でも2020年に上演がきまりました。アナスタシアを演じるのは、葵わかなと木下晴香。
ニコライとアレクサンドラ
Nicholas and Alexandra 1971年 ／ 監督：フランクリン・J・シャフナー
ニコライ2世と皇后アレクサンドラがロシア革命後一族共々処刑されるまでを描いた歴史ドラマ映画。アナスタシアを演じるのは、ナイジェリア出身のフィオナ・フラートン。皇帝一家にそれほど著名な俳優はいないんですが（それゆえ映画全体が地味）、側近にローレンス・オリビエ、ボリジェビキの1人にイアン・ホルムなど。
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