神代巨神海洋 アトランティス アーチャー ★2
FGO(Fate/Grang Order)のサーヴァント「パリス」の元ネタに関する書籍や映画などを紹介しています。間違いがありましたらご指摘いただけると嬉しいです。また、書籍の感想やお勧めの書籍や映画があれば、ぜひお知らせください。
パリスはこんな人物
パリスは、ギリシア神話に登場する英雄。トロイア王プリアモスとヘカベーの息子でヘクトールは兄。出生時、将来国を滅亡に導くと予言を受けたため、森に捨てられ羊飼いに育てられる。成長したパリスのもとにヘラ、アテネ、アフロディテの3人の女神が現れ、一番美しい女神を選ぶよう命じる。「世界一美しい妻を娶らせる」と約束したアフロディーテを選択(「パリスの審判」)。こののち、王の息子だと判明したパリスは、王宮に迎えられる。パリスは、スパルタに赴き、スパルタ王の妻で絶世の美女ヘレネをトロイアへ連れ帰る。これがトロイア戦争の発端となった。アポロン(羊)とともに召喚されたのは、生前(トロイアが)加護を受けたため。(参考:ウィキペディア)
トロイア戦争については、ヘクトール、アキレウス、ペンテシレイアの皆さんのページ、ギリシャ・ローマ神話も参考にしてください。
パリス関連書籍
新トロイア物語
阿刀田高/ 講談社文庫
主人公の(のちにローマ建国の礎となった)アエネーアスの目を通して描かれるトロイア戦争。顔のいい優男として描かれることの多いパリスを堂々たる勇者に描いていて、そこに好感が持てました。ヘクトールも次の王となるにふさわしい頼れる兄貴としての描かれ方。これを映画化してほしいくらいです。愛読書ですw
黒のヘレネー
山岸涼子 /潮出版社
山岸涼子の短編。美女で誰からも好かれ、ほめられることに慣れっこのヘレネーは、何をしても退屈。ミュケナイ王のメネラオスとの結婚も飽きたところ、目の前に登場したトロイアの若き王子パリスと駆け落ち。これが元で戦争になりパリスは死に、トロイアは滅亡するが、ヘレネーはまた元の生活に。でもそんな彼女を、正反対に生まれついた姉、クリュタイムネストラは許さなかった……。たぶん、ヘレネーってこういう人だったんだろう、と納得。無自覚の悪意、ですね。読後にじんわり怖いお話です。現在中古以外では「二日月 (山岸凉子スペシャルセレクション) 」内に収録されています。
ファイアーブランド
マリオン・ジマー・ブラッドリー/ハヤカワ文庫
フェミニズム色の強い作家で、歴史伝説を題材に、主人公を女性にして女性の視点から語った作品も多く、これのその1つで、トロイアの王女であり神の声を聞く巫女としてカッサンドラの視点で描かれています。出てくる男が誰も彼もみんなバカという。「太陽神の乙女」「アプロディーテーの贈物」「ポセイドーンの審判」の3巻構成。すでに廃刊ですが、ご興味のある方はアーサー王伝説を描いた「アヴァロンの霧」ともども探してみてください。Kindleなど電子書籍もあります。
怖い絵 泣く女篇
中野京子/角川文庫
「パリスの審判」を描いた絵画は数多いですが、ここでは、ルーベンスの「パリスの審判」を紹介しています(ルーベンスだけでも数枚ある)。ギリシャの神々を描くときに、誰が誰だかわかるように、絵の中にアトリビュートが配されていて、アテナならふくろうやメデゥーサの顔の盾、ヘラならクジャクなどがそばに描かれています。この本にはほかにビアズリー「サロメ」なども収録。
パリス関連映画
トロイ伝説:ある都市の陥落
TROY: FALL OF A CITY 2018年 / 監督:デヴィッド・ファー ほか
一番新しい作品から。BBCとNetflix共同制作のTVドラマ。パリスとトヘレン(ヘレネ)の恋愛を元に壮絶な戦いが始まるのですが、ちょっと2人に感情移入というか教官しにくいのが難点でしょうか。恋愛を主軸に置けばおくほど、逆にお前ら何やってるんじゃ、というか、お前らのせいだ感が強まります。パリスを演じるのは、ルイス・ハンター。オーストラリア出身で、TV出演が主なようです。
トロイ
TROY 2004年 / 監督:ウォルフガング・ペーターゼン
パリスを演じるのは当時「ロード・オブ・ザ・リング」のレゴラスで人気絶頂のオーランド・ブルーム。金髪美声年で描かれることが多いパリスですが、出生地から考えると黒髪のほうが真実(があれば)に近い気がします。ブラピ、エリック・バナとイケメンを集めた歴史大作です。神話がらみのエピソードを全部省略し、アキレウスの恋愛バナも含まれます(まぁプラピだし)。ラストのパリスには「え?おいおい、そうなの?」といいたくなりますね。
トロイ ザ・ウォーズ
Helen of Troy 2003年 / 監督:ジョン・ケント・ハリソン
Tvミニシリーズです。わりと神話・伝説に忠実なストーリー。なので、パリスが捨てられた話から「パリスの審判」、トロイアの王子と判明する場面など、上記の「トロイ」にはないパリス的見せ場の場面があります。ヘレンはシエンナ・ギロリー、パリスはマシュー・マースデン。
ヘレン・オブ・トロイ(トロイのヘレン)
Helen of Troy 1956年 / 監督:ロバート・ワイズ
ヘレネ役に「黄金の七人」のロッサナ・ポデスタ。チョイ訳で若かりしブリジット・バルドーがでているのが儲けものな感じ。CGがない当時としてはかなり頑張った迫力あるロケになってます。パリスを演じるのは、ジャック・セルナス。
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